航空分野同様に、キャノピーのための新素材の開発はパラグライダーにおいて重要な役割を果たしています。 新素材技術の実現は、多くのメリットと共に著しく性能を向上させることもあるからです。例えば 航空力学上、アラミド素材、そしてダイニーマ素材のラインは、効力を減らす上でパラグライダーに大きな前進をもたらせました。最近では、軽量の高性能素材によりコンパクトかつ軽量なパラグライダーが実現されています。それらはカイトサーフィンの分野から生まれました。軽量素材による畳んだ際の小ささは言うまでもありませんが、それらを使用することで操作性や安全性もより大きく向上しています。また、カイトを例えれば、引き起こし等の風速範囲を広げ、パラグライダーにおいても立ち上げ特性まで改善しています。

現在まで、軽量素材で作られたキャノピーは非常に限られた耐久性となっています。 少ない使用頻度でさえ、繊維は変化し、そして空気の透過性は実質的増加しています。30g/m2以下の素材による複数回のテストでは、45g/m2による最近の高品質の素材に比べ高い劣化を示しました。
現在のグライダー素材は、ほぼ40g/m2からわずかに50g/m2の間にあります。素材に対するコーティングは安易に重さを増大させてしまいます。50g/m2以上のカテゴリーのシリコンコーティングは、立ち上げを重くしたり、大きく折り畳まれるというデメリットがあます。これらの特性は、素材が柔らかくなることで、経年使用とともに顕著に現れ、伸縮するラインによりさらに変化を生みます。
このように、通常の素材同様の耐光性を持つ超軽量素材の開発は、とても難しい挑戦であることは間違いありません。十分にUV(有害紫外線)をカットすることがキャノピー素材の劣化を遅らせます。これによる素材保護は、PU、SiliconeまたはFluoric Elastomeresからなる十分に厚いコーティングが必要です。このコーティングが有害な紫外線を吸収し、コーティングの厚みが紫外線に対する素材保護において重要な役割を果たします。

Aerioxとスカイウォークは、20ヵ月の期間の上に開発され、特許を持つまったく新しい素材aerofabrixTM[al]29で、新しい領域を開拓しました。アルミコーティングされた繊維は有害な紫外線を吸収しません。それら自体がUV光線を反射することで有害光線の吸収を防止しています。これらは薄い反射箔とプラスティック箔を比べることで実証されます。それぞれが紫外線を受けたときに、暖まらない反射箔に対し、プラスティック箔は暖まります。
通常使われる銀色の繊維素材は、アルミニウムを混合することで輝きを得ます。これまで、コーティング材は単にクロス素材の上へ塗られたか、Elastomerコーティング時に微粒子として組み込まれました。どちらも均等なコーティングか十分な耐久性を達成することができませんでした。微粒子を混ぜたものではUV光線は、完全に食い止めることができなかったのです。グライダー素材はこの保護のために、特定のケース(厚いElastomerコーティング)として非常に高い混合物のパーセンテージが必要となっていました。
ナノ(10億分の1)レベルでのコーティングによる最終的な調整と優れたバランス、そしてプラズマ処理による革新的な手法は、アルミコーティングされた繊維素材を生み出す鍵となりました。
aerofabrix(TM)[AL]29のアルミコーティングは、平均的に数百から数千分の1ミリグラムという重さの素材を作り出し、 非常に薄く、十二分に均一なコーティングをすることで、ランバート-ビールシェン法の規格を満たし、90%以上の紫外線を反射します。

aerofabrix(TM)[AL]29製品は以下から成っています。
-基本素材+プレコーティング+プラズマ処理+最終コーティング
鮮やかなアルミニウムコーティングは、複雑な過程で同時に真空化され生まれます。
Aeroixの開発者とスカイウォークは、2007年の春に、aerofabrixTM29[AL]の連続生産を実現しました。輝く素材と29g/mの重さによるこの新素材は、その劣化において類似した超軽量の素材に比べ、それより10倍の耐久性を実現しています。X-アルプスでのテストやスカイウォークの新しい山岳グライダーのプロトタイプは、aerofabrixTM29[AL]の使用で非常に優れた結果を得ることになりました。カイトのプロトタイプでは塩水の大きな影響だけは、かろうじて光学的に素材に影響しましたが、ほとんど影響を与えませんでした。
スカイウォークの最新高性能グライダーPOISON2は、aerofabrixTM29[AL]を使用することで最高のパフォーマンスを得ることに成功しました。キャノピーの絶大なる軽量化を通して(POISON1への比較において、重さはほぼ20%減らされました!)、安全性、そして安定性に関連した挙動は向上し、POISON2は全てにおいて性能向上の要素を広げるとともにクラス2-3グライダーのための穏やかなレスポンスを向上させています。
POISON2の離陸特性は、その新素材を使用していない時でさえいたって簡単です。このデータが示すaerofabrixTM[AL]29をPOISON2がリーディングエッジに備えることはより興味深い結果が得られることは簡単に想像できます。なぜ全身を aerofabri´xTM [Al] 29で包まれたグライダーを生産しないのか? その答えは簡単です。コストは、複雑な生産のために増大してしまいます。SKYWALKではそれを上面リーディングエッジにのみ使用します。なぜなら空気力学上、リーディングエッジには最も高い品質の素材が必要とされるからです。POISON2と共に飛ぶパイロットは、紫外線がリーディングエッジ下面に光が透過しないことに気がつくでしょう。なぜならおよそ100%に近い光がaerofabri´xTM [Al] 29により反射されてしまうからです。
Manfred Kistler, skywalk |